ＴＶＱ杯で注目すべき存在として見ているのは、
八木良司オーナーが出走させる
タガノヴェリテ。
八木オーナーは、京都府綴喜郡に本社を構えている、「八木良建設」の代表者を務めており、
更に八木オーナーは、北海道にある生産牧場「新冠タガノファーム」と、
「栗東トレセン」から車で一時間ほどの場所にある育成施設、
「宇治田原優駿ステーブル」を有するオーナーブリーダーでもあります。
八木オーナーは、１９８９年にＪＲＡの個人馬主資格を取得してからしばらくの間は、
生産や育成を手掛けていなかったものの、
タガノテイオーが２０００年の朝日杯ＦＳで予後不良となってしまったことや、
その後、なかなか重賞を勝てなかったことなどによって、
昔から持っていた生産と育成に対する情熱に火が付き、
「新冠タガノファーム」と「宇治田原優駿ステーブル」の設立を決めたそうです。
なお、八木オーナーは、１９８９年にＪＲＡの個人馬主資格を取得しておりますので、
既に馬主キャリアが２５年以上になる大ベテランで、以前は「京都馬主協会」の会長を務めておりました。
また、八木オーナーは、これまでに３５０頭近くを所有しており、
その中の代表的な存在としては、
２０００年の東京スポーツ杯３歳Ｓ（現在の東京スポーツ杯２歳Ｓ）を制したタガノテイオーや、
２００３年の中京記念と産経大阪杯を制したタガノマイバッハや、
２００６年の平安Ｓを制したタガノゲルニカや、
２００６年のファルコンＳを制したタガノバスティーユなどが挙げられるでしょう。
２０１４年の八木オーナーは、タガノグランパがファルコンＳを制し、
タガノエスプレッソがデイリー杯２歳Ｓを制した上、
タガノブルグがＮＨＫマイルＣで２着に入り、
秋華賞でタガノエトワールが３着に入るなど、
過去最高となる「７億４８７５万円」の賞金を獲得しておりました。
しかし、昨年の八木オーナーは、タガノアザガルがファルコンＳを制したものの、
他の重賞を勝てなかったことなどから、獲得賞金は、
２０１４年と比べて３億円以上も少ない「４億１９４０万円」に留まっているのです。
また、タガノアザガルで制したファルコンＳから現在まで、八木オーナーの所有馬は、
「ＪＲＡの重賞で３０連敗中」となっており、このことが影響し、
今年に入ってから先週までに獲得した賞金は、「２億１５５１万円」に留まっておりますので、現
在の八木オーナーは、「賞金の高い特別レースを勝って、一気に稼ぎたい」という気持ちを強く抱いている筈です。
そして今週は、タガノヴェリテを１着賞金１５００万円（馬主の取り分は８割の１２００万円）
のＴＶＱ杯に出走させますので、八木オーナーの立場であれば、先ほどの思いを果たすため、
この馬を預けている本田優調教師に、お釣りを残さないメイチの勝負仕上げを指示するでしょう。
実際に最終追い切りについての報告が、
「Ｃウッドで一杯に追われて、６Ｆが８３秒４、終いの１Ｆが１２秒３
という時計を出しておりました。時計は地味なものでしたが、脚捌きは
かなり力強いものでしたし、馬体の張りと毛ヅヤの良さも目立っていた
ので、いい状態でレースに出られそうです」
という内容でした。
これらの理由から、この馬を「大いに注目すべき存在」と見込んでおります。