名鉄杯で「注目している存在」として見ているのは、
一口馬主クラブの「大樹ファーム」が登録している
タイキプレミアムです。
皆様もよくご存知の通り、2007年から同クラブの代表を務めている荻野豊氏のお父様は、
JRAの調教師として、1988年の皐月賞、1990年の天皇賞・秋を制したヤエノムテキや、
1995年のサファイヤS、1996年の函館記念を制したブライトサンディーなどを管理していた、荻野光男調教師(故人)でございます。
育った環境を考えれば当然ですが、豊氏は学生の頃から馬に対する興味が非常に強かったようで、
専修大学時代には馬術部に所属し、私が聞いた話によれば、
奥様の史子さん(愛馬会法人・株式会社大樹レーシングクラブの代表)との出会いも馬術部だったそうです。
そして、1993年に豊氏は、浦河に自身の牧場「ビクトリーホースランチ」を立ち上げ、
2007年には、栃木県の那須塩原市に分場をオープンさせ、先ほど記した通り、
「大樹ファーム」の代表に就任しております。
同クラブに於いて、過去の代表的な存在としては、
1996年のNHKマイルCを制したタイキフォーチュンや、
1997年の安田記念を制したタイキブリザードや、
1997年と1998年のマイルCS、1997年のスプリンターズS、
1998年の安田記念を制したタイキシャトルなどが挙げられるでしょう。
一昨年の同クラブは、アンコイルド白富士Sを制するなど、
「16勝・獲得賞金3億3342万円」という成績を残しておりましたが、昨年は、
「3勝・獲得賞金9241万円」という、前年を大きく下回る数字となっておりました。
そのため、今年は「大樹ファーム」の関係者全員が、
「少しでも一昨年の数字に近づけたい」と考えている筈ですが、先週までの時点で、
「1勝・獲得賞金2233万円」と、昨年のペースを下回っておりますので、
この数字には、クラブの関係者達が強い危機感を抱いている筈です。
また、同クラブは、全部で9頭の「2013年産・募集馬ラインナップ」(現2歳世代)について、
昨年の9月初旬にパンフレットを発送し、9月中旬から出資の受け付けを行っておりますが、
募集開始から既に半年以上が経っているにも関わらず、追加募集の1頭を含めて、まだ1頭も満口となっておりません。
したがって、現在はクラブの関係者全員が、
「過去の募集馬を特別レースで活躍させて、クラブの知名度を上げたい」と考えていることでしょう。
そして、同クラブは現在、JRAで計21頭を所有しており、その内の「稼ぎ頭」は、
これまでに1億6453万円の賞金を獲得しているアンコイルドですが、
この馬は、一昨年の白富士Sを制してから「19連敗中」となっており、もう2年以上も勝てておりません。
したがって、現在は「大樹ファーム」の関係者全員が、
「その分を他の馬でカバーしたい」とも考えている筈ですから、
1着賞金1320万円(馬主の取り分は8割の1056万円)
の名鉄杯に登録しているタイキプレミアムのことを、私は早い段階から「勝負懸かり」と見ていましたし、
最終追い切りに関する報告が、
「坂路で一杯に追われて、全体が54秒1、終いが13秒0という、
それほど攻め駆けしないこの馬としては十分な時計を出していて、テ
ンからスムーズに運んで、キビキビとした活気のある動きを見せてい
ましたから、力を出し切れる状態だと判断していいでしょう」
という内容でした。
そのため、この馬の上位入線を期待しております。