中村均調教師が福島記念に使う、
カワキタフウジンとシゲルササグリについて。
師のお父さんは調教師として、
1972年の京都記念と天皇賞・秋を勝ったヤマニンウエーブや、
1973年のスワンSを勝ったフセノスズランなどを育て上げた、
中村覚之助さんです。
もちろん中村調教師は、お父さんの仕事ぶりを間近で見ていて、
「自分も調教師になりたい」と思ったのでしょうし、
実際、1977年に28歳の若さで調教師の試験に受かり、
次の年に厩舎を開業しています。
そしてそれからは、
1983年の阪神障害S(春)で初めての重賞勝ちを飾っていますし、
1984年には、トウカイローマンを使ったオークスで、
初めてのGI勝ちを飾っていて、その後も、
マイネルマックスを使った1996年の朝日杯3歳Sや、
マイネルセレクトを使った2004年のJBCスプリントなど、
大きなレースをいくつも勝っています。
また、
師は少し前まで自分の厩舎の色々な仕事をこなしながら、
「日本調教師会」の会長も務めていました。
ただ、中村調教師の厩舎は最近、
2010年→21勝・獲得賞金4億0807万円
2011年→20勝・獲得賞金3億5641万円
2012年→12勝・獲得賞金3億3499万円
という「右肩下がりの状況」となっていて、
しかも今年は、早くも昨年を上回る13勝を上げてはいますが、
昨年の天皇賞・春を勝ったビートブラックが、
屈腱炎でレースに出られなくなってしまったことなどが原因で、
重賞に2回しか管理馬を出せていないため、
獲得賞金が2億4107万円と、
まだ昨年より9000万円以上も少ないのです。
そのため、私が彼の立場でしたら、
「年末までに、必ず賞金の高い重賞を勝っておきたい」
と考えますし、今週は、1着賞金4000万円の福島記念に、
カワキタフウジンとシゲルササグリを登録していましたので、
早い内から私はこの2頭を「勝負懸かり」と見ていました。
この2頭の最終追い切りの内容を確認したところ、
□カワキタフウジン
「Cウッドで一杯に追われて、馬場状態が悪かった中、
仕掛けられると鋭く伸び、全体が53秒3、
終いが12秒3という時計をマーク。
動きそのものも、休み明けだった前走、
カシオペアSを使われた上積みをはっきりと感じられる軽快なものだった。
訳あって転厩してきたばかりだが、
それでもいい状態に仕上がっていることが間違いなさそう」
□シゲルササグリ
「レースでも乗る菱田騎手が坂路に入れて終いを重点的に追い、
力強い脚捌きを披露。
全体が56秒1、終いが12秒7と、
時計はだいぶ掛かっていたが、
馬場が渋っていたことを考えれば許容範囲と言え、
力は出し切れそうだと判断できる」
というものでしたから、期待しておいて損はなさそうです。
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