諸江幸祐オーナーが札幌日経オープンに出走させる、
バンズームについて。
諸江オーナーは、慶應義塾大学を卒業してから、
1985年に野村證券の海外投資顧問室にアナリストとして入社し、
1988年にはゴールドマン・サックス証券に移り、同社のマネージングディレクターに就任し、
1999年から2005年までは東京支店の投資調査部長などを務めておりました。
そして今の諸江オーナーは、「株式会社YUMEキャピタル」と
「株式会社いとはんジャパン」の代表取締役を務めながら、
有機・無添加食品の通信販売を行っている「オイシックス株式会社」の社外監査役や、
通信・情報処理機器用のコイルなどを取り扱っている「スミダコーポレーション株式会社」の
社外取締役も務めるなど、複数の企業で重要なポストに就いております。
更に諸江オーナーは、「早稲田大学大学院・ファイナンス研究センター」や、
アメリカのコーネル大学が行っている「リテール・マネジメント・プログラム・オブ・ジャパン」の講師を務めるなど、
後進の育成にもかなり力を入れていますので、「大いに尊敬すべき人物」と言えるでしょう。
なお、諸江オーナーがJRAで馬を走らせ始めたのは2004年のことで、
これまでの代表的な所有馬としては、2007年のクイーンCで2着、
桜花賞で3着だったカタマチボタンが挙げられます。
私が聞いた話によると、同馬の名前は、諸江オーナーの出身地である石川県金沢市の片町で、
オーナーの祖母が経営していた「ぼたん」という喫茶店が由来となっているそうで、
カタマチボタンが桜花賞に出走した日は、家族全員で阪神競馬場まで応援に行ったそうですから、
1着ダイワスカーレット、2着ウオッカ、4着ローブデコルテ
といった強いメンバーの中で3着に入ったレースを見て、
オーナー自身はもちろんのこと、ご家族も大いに喜ばれた筈です。
また、諸江オーナーと言えば、昨年まで毎年のように、「セレクトセール」で何頭かを購入していた上、
7月13日(月)~14日(火)に行われた今年の同セールに於いても、
「ヴィヴァチッシモの2014」(牡・父ワークフォース)を2808万円(税込)で購入しておりました。
そのため、「セレクトセール」が終わってから先週までの諸江オーナーは、
「資金を早急に回収したい」と考えていた筈ですが、この期間の実際の成績は、
「3戦0勝・獲得賞金0円」となっております。
したがって、今週以降の諸江オーナーは、賞金の高いレースを全力で勝ちにくる筈であり、
1着賞金2300万円(馬主の取り分は8割の1840万円)
の札幌日経オープンに出走させるバンズームのことを早い段階から「明らかに勝負懸かり」と見ていた上、
最終追い切りについての報告が、
「函館のウッドで一杯に追われて、全体が69秒9、
終いが12秒5という時計を出していました。ビービ
ーサレンダーをコンマ6秒追い掛けて、最後はクビ差
だけ遅れていましたが、全身を大きく使った力強い動
きを見せていましたし、馬体の張りや毛ヅヤも抜群で
したから、この馬の力を出せるデキに仕上がったと見
て良さそうです」
というものでした。
これらの理由からこの馬を「大いに注目すべき存在」と見込んでおります。