大竹正博調教師がアーリントンCに使う、
ナイトフォックスについて。
大竹正博調教師は、麻布大学の獣医学部を卒業してから、北海道の牧場に就職して、
1997年に競馬学校の厩務員課程に入り、その年の7月から鈴木清師のところの厩務員となって、
その後は、高橋祥泰調教師のところや、萩原清調教師のところなどで腕を磨いていて、
2008年に調教師の試験に受かって、次の年に厩舎を開業しています。
ちなみに、萩原清調教師のところに所属していた時には、
2009年のダービーを含め重賞4つ勝ったロジユニヴァースを担当していました。
そして、初めの年は、「11勝・獲得賞金1億3154万円」という成績でしたが、その後は、
2010年→26勝・獲得賞金3億2878万円
2011年→23勝・獲得賞金3億6130万円
2012年→27勝・獲得賞金2億9772万円
と、勝ち星をどんどん積み重ねていて、開業5年目の2013年には、
「29勝・獲得賞金3億9807万円」という一番いい成績を記録していました。
ただ、昨年は、「17勝・獲得賞金3億0522万円」と、勝ち星と賞金のどちらとも、
前の年を大きく下回っていて、特に勝ち星は、
開業した年の次に悪い数字に留まってしまいましたから、
大竹調教師は、とても悔しい思いをした筈です。
そのため、大竹調教師の立場でしたら、
「今年は、最低でも昨年以上の成績を残したい」と考えますね。
実際、師のところは、先週までで、「6勝・獲得賞金9061万円」としていますし、
ルージュバックがきさらぎ賞を勝ったことで、
フレンチカクタスを使った2011年のフィリーズレビューから続いていた連敗を「26」で止めることができましたから、
ここまでは、「順調そのもの」と言えるでしょう。
また、大竹調教師と同期には、
須貝尚介調教師→JRAと海外を合わせて重賞22勝
村山明調教師→JRAと地方交流を合わせて重賞11勝
笹田和秀調教師→JRAと地方交流を合わせて重賞9勝
と、重賞を数多く勝っている調教師がいますから、当然、大竹調教師としては、
「同期に負けてはいられない」とも考えている筈です。
そのため、アーリントンCに使う、ナイトフォックスについては、勝負仕上げで臨んでくると見ていたのですが、
南ウッドでやったこの馬の最終追い切りでは、北村宏司騎手(北村騎手が騎乗停止中のため、今回は武豊騎手が騎乗)が乗って、
全体で84秒1、終いの1ハロンが13秒0という時計を馬なりで出していました。
フロアリードをコンマ8秒追い掛ける形での内容で、最後は持ったままでクビ差先着していましたし、
馬なりでの調教だったため、時計はそれほどではありませんでしたけど、
とてもスムーズな脚捌きで軽快な動きを見せていましたので、
大竹調教師がしっかりと仕上げてきたと判断しています。
前走のジュニアCでは、前目に付けて勝っていたように、
この馬はレースが上手ですし、重賞のここでも十分にやれていいと思いますね。