小倉大賞典でこの度、「注目すべき存在」としてご報告させていただくのは、
松本好雄オーナーが登録している
メイショウナルトです。
「メイショウ」の冠名でお馴染みの松本オーナーは、兵庫県明石市に本社を構え、
船舶用部品の製造などを手掛けている、「株式会社きしろ」の代表取締役会長です。
創業が1915年と、100年近くの歴史を有する同社は、
「大型船舶用の低速ディーゼルエンジン機器」といった産業部品の製造を主に手掛け、
船舶用のクランクシャフト製造分野に於いては、50%近い世界シェアを誇っております。
更に同社は、主軸である「船舶用部品の製造」に加えて、「航空機用部品の加工分野」への進出を決めており、
それに伴い、「立旋盤機・Neo-16EX」や、「複合旋盤機・INTEGREX・400IV」など、
最新工作機械を8台も導入するそうですから、時代の変化に応じて、新たな分野へ挑戦し続ける同社が、
「業界のパイオニア的存在」であるのは間違いないですし、そのトップである松本オーナーが、
「卓越したビジネスセンスを持つ人物」であるのは言うまでもありません。
そして、JRA馬主としての松本オーナーは、30年以上のキャリアを誇る大ベテランでして、
これまでに1000頭以上を所有しており、過去の代表的な存在としては、
2001年の宝塚記念を制したメイショウドトウや、
2005年のフェブラリーSを制したメイショウボーラーや、
2006年の皐月賞とダービーを制したメイショウサムソンや、
一昨年のオークスと秋華賞とエリザベス女王杯を制したメイショウマンボなどが挙げられます。
一昨年の松本オーナーは、先ほど挙げたGIレース3勝に加えて、
メイショウマシュウで制した根岸Sや、メイショウナルトで制した小倉記念など、
重賞6勝を上げ、14億9771万円の賞金を獲得しておりましたが、昨年は、
メイショウヨウドウで制した東京ジャンプSや、メイショウナルトで制した七夕賞など、
重賞4勝に留まり、獲得賞金は前年より1億5千万円近くも少ない13億5173万円という数字でした。
その要因の一つとして、所有馬の重賞成績が挙げられますが、
現役馬158頭の内、これまでに4億3519万円の賞金を獲得している「稼ぎ頭」のメイショウマンボは、
一昨年のエリザベス女王杯を制してから、「6連敗中」となっており、所有馬全体の重賞成績は、
昨年の阪神ジャンプSをメイショウブシドウで制してから、「21連敗中」となっております。
したがって、現在は松本オーナーが、「メイショウマンボの分を他の馬でカバーしたい」という思いと、
「何としても重賞の連敗を止めたい」という2つの思いを抱いている筈ですから、
1着賞金4000万円(馬主の取り分は8割の3200万円)の小倉大賞典に登録しているメイショウナルトについては、
この馬を管理している武田調教師に対して、メイチの勝負仕上げを指示している可能性が高いと見ておりました。
そして、最終追い切りの内容を確認したところ、
「今朝、ウッドで全体82秒5、終い12秒6を馬なりで出していました。
脚捌きに硬さはなく、とてもスムーズな動きを見せていましたから、武田師
がここに向けてキッチリと仕上げてきた判断していいでしょう」
というものでしたので、この馬の上位入線を期待しております。