スプリンターズSで気になっているのは、
中竹和也厩舎が出走させる
ブランボヌール。
滋賀県出身の中竹調教師は、1980年に吉田三郎厩舎の騎手候補生になってから、
1984年に乗り役の試験に受かって、その年の3月にデビューしておりました。
1985年には、ニイキに乗った阪神障害S・秋で初めて重賞を勝って、
1986年にはハッピールイスに乗った京都大障害・春と中山大障害・秋を、
1995年にはダイカツストームに乗った中山大障害・春と、
引退までに障害の重賞を4つ勝って、調教師の試験に受かって引退した1998年までに、
JRAで176勝を上げていたんです。
ちなみに、1993年には障害リーディングになっております。
1999年に自分の厩舎を開業した中竹調教師は、最初の年は5勝止まりでしたけど、
2000年に10勝、2001年に11勝と、順調に数字を伸ばしておりました。
はじめの頃、中竹調教師はなかなか重賞を勝てませんでしたが、
2009年に、ジョーカプチーノを使ったファルコンSで初めて重賞を勝つと、
その勢いで、この馬を使ったNHKマイルCで初めてGIを勝っているんです。
2011年は、ジョーカプチーノを使ったシルクロードS、
タマモグレアーを使った京都ハイジャンプと、
2つの重賞を勝っておりますし、全体でも「38勝・獲得賞金7億2615万円」という、
今までで一番の成績を残しておりました。
けど、その後の4年間は、
2012年→34勝・獲得賞金5億5137万円
2013年→25勝・獲得賞金4億4603万円
2014年→27勝・獲得賞金4億7552万円
2015年→24勝・獲得賞金5億9278万円
という形で、勝ち星と賞金のどちらも、2011年を下回っております。
なので、今年の中竹調教師は、「そろそろ流れを変えなだめだ」と思っとる筈ですけど、
実際は、先週までで「19勝・獲得賞金4億0926万円」というペースなんで、
このままだと去年の数字を下回るでしょう。
こういう中で今週は、1着賞金が9800万円のスプリンターズSに
ブランボヌールを使うんですから、中竹調教師だったら、
「ここで一気に稼いでやる」という思いでメイチに仕上げる筈ですし、
坂路でやった追い切りを念入りに確認したところ、
4Fが54秒1、終いの1Fが13秒1という時計を馬なりで出しておりました。
雨で馬場が渋っていたんで、時計は掛かったんですけど、
脚運びはとてもスムーズでしたし、体のハリは抜群で、
「デキはキーンランドCを勝った時よりも上」と思えるものでしたから、
恥ずかしい競馬はしないでしょう。